診断視力測定は、目のものを見る能力を調べる最も基本的な検査です。
視力検査は、だれもが学校や会社の健康診断、また免許証を取得するときなどに何度か体験していると思いますが、眼科ではより詳しく時間をかけて調べます。
測定の方法は、標準照度200ルクスの明るさの下で、輪に切れ目を入れた「ランドルト環」と呼ばれる大小の絵図を5メートル離れた距離から見て、輪の切れ目の位置を正しく答えられるかどうかで視力の能力を判定します。
検査の最大の目的は、目の病気を予防して治療に役立てることです。
目は意外と汚れやすく、不潔にすると細菌などが繁殖しやすいところです。
検査を受ける場合は、目を清潔にして受診することが大切です。
また、女性の場合は、アイシャドウやマスカラなど目の周りの化粧は、なるべく控えるようにしましょう。
視力には、裸眼視力(めがねをかけない視力)と矯正視力(めがねをかけた視力)の2種類がありますが、検査では、まず最初に肉眼で左右の目を交互に調べ、視力が1.0以上であれば正常と診断します。
1.0に満たないときはレンズを段階的に用いて矯正し、最終的に正常値を調べます。
視力検査を受ける前は、あまり目を酷使しないことが大切です。
とくに徹夜明けなどの場合は、目がかなり疲労し、生理的にも視力が落ちていることが考えられるので、正しい視力検査ができないおそれがあります。
また、めがねをすでに常用している人は、近視、遠視、乱視、老視など、レンズの種類を事前に医師に告げておくと検査もスムーズです。
細隙灯顕微鏡検査は、細隙灯顕微鏡という装置によって眼球を観察する生体検査で、眼科の検査の中では、視力、眼圧、眼底とともに、基本的かつ重要な検査です。
細隙灯顕微鏡検査によって、眼球の異常や病気が発見できます。
検査方法は、患者さんが装置の前に座り台にあごを載せ、額を固定します。
そして、スリットランプを患者の眼球に当て、ドクターが顕微鏡によって眼球を観察します。
光は斜めから当てますが、このことにより、組織をより鮮明に観察することができます。
装置にあごと額を固定し、眼球にスリットランプを当て、顕微鏡で観察する視野検査は、目のものを見る範囲が正常に働いているかどうかを調べる検査です。
網膜や視神経などの機能を正確に知ることができるので、視野の異常が考えられる網膜剥離や緑内障を診断するうえで欠かせない検査です。
検査の方法は、円盤型の視野測定装置の前に座り、覗き窓から目を動かさないようにして指標を見て行います。
測定は、はじめに明るさを最も強くしてどれくらいの面積が見られるかを調べ、次に明るさを段階的に下げ、見える範囲を測定していきます。
検査は、医師(検査員)の指示に従い、指標が見えるかどうかを応答する円盤の視野測定装置の前に座り、覗き窓から指標を見ることで、その範囲が測定点として記録され、最終的に視覚の範囲が判定されます。
検査では、本人が自覚できる範囲をありのまま正直に応答することが重要です。
視野検査では、周辺視野と中心視野の2通りの視野を調べます。
正常な視野の範囲は、左右外側(耳側)が約90度と最も広く、内側(鼻側)は約60度です。
そして、上方(頭側)は約60度、下方(首側)が約70度で、この範囲を「周辺視野」と呼びます。
また、よく見える中心部30度以内の範囲を「中心視野」といいます。
周辺視野の範囲に見えないところがあったり、中心部に暗点と呼ぶ見えない箇所があれば、視野狭窄や緑内障など網膜の異常が疑われます。
人は、両眼を開放した状態では、左右90度以上の視野がありますが、目のつき方が異なる動物たちでは、人間と比べて視野も異なります。
馬の場合の視野は約180度で、自分のシッポ以外はすべて見えるといわれています。
外から目に強い光を入れていちばん奥の状態を観察する眼底検査は、特別に設計された検査器により、外側から目の中心部に光線を照射して、目の奥とその周辺部の様子を観察する検査です。
検査の方法は、直像法と倒像法の2種類があり、前者は網膜の中心に位置する視神経や黄斑部などを調べるのに適し、後者は網膜周辺の病巣の有無や網膜剥離などの状態を調べるのに適しています。
眼底検査は、目の状態を調べるだけでなく、脳の血管の様子を外から直接観察できるので、高血圧(症)や動脈硬化(症)など、脳・心血管障害などの病気を診断する際にもよく用いられます。
この場合は、おもに直像法で調べます。
成人病と呼ばれる病気には、白内障、緑内障、網膜剥離、糖尿病性網膜症、眼底出血などがあります。
いずれも、放置すると失明することも考えられる病気で、眼底検査による早期発見と早期治療がかぎを握ります。
眼底検査により網膜に出血が見られる場合、現在では、蛍光眼底撮影法により、さらに網膜の血管の出血状態を精密に調べることができます。
高血圧は動脈硬化を促進し、脳・心血管障害の最大の要因になりますが、眼底はからだのなかで唯一、肉眼で血管の状態が観察できる場所です。
したがって、血圧の高い人は眼科で眼底を調べれば、その結果は内科にリレーされるので、結果的に適切な治療を早期に受けられるメリットがあります。
眼圧検査は、眼球の押し返す力(内圧)を調べるもので、測定の方法は、圧入眼圧測定法と圧平眼圧測定法の2種類があります。
圧入眼圧測定法は、角膜の表面に人工的に圧力を加え、どれくらいへこむか(陥入)を測定して眼圧を調べる方法です。
診察ベッドの上にあお向けに寝て、小型の眼圧計を目の上に立てるようにして角膜に圧力を加え、何ミリヘこむかを計測します。
以前は、この方法により眼圧を調べていましたが、現在は子どもに用いる程度でほとんど行われていません。
測定法は、測定器の前に座り、先端が平らになった部分を角膜に当て圧力を加え、角膜が平らになるために要する力を計って眼圧を調べます。
この方法だと、角膜の面積だけにかかる圧力が正確に計れるので、現在の眼圧検査では広く採用されています。
最も普及しているのは、「ゴールドマン眼圧計」と呼ばれる角膜に接触するタイプですが、人間ドックなどでは、非接触タイプの空気眼圧計が、スクリーニングとして用いられることが多いです。
眼圧はつねに一定ではなく、1日のうちでも時間によって変化していています。
これを「日内変動」と呼びます。
変動のパターンは、朝のうちは高く、夜になると低くなるのが一般的ですが、人によっては逆であったり、一日の中で不規則に高くなったり低くなったりする人もいます。
また、眼圧を測定し、高い数値と低い数値の差を「日内変動値」といいますが、正常な人ほど数値が小さく、緑内障など目に異常がある人ほど大きくなる傾向があります。
正常眼圧の範囲は眼圧は、眼球内に流入する房水の量と、外に流れ出る房水の量との差によって決まります。
しかし、眼圧は血圧と同様に、つねに一定というわけではなく、1日のうちでも時間によって高くなったり低くなったり、つねに変動しています。
したがって、1回だけの測定値が本人の正しい眼圧とは限らないので、より正確を期すためには、日を変えたり時間を変えて、何度も測定して調べるのが一般的です。
現在、正常とされる眼圧値は10〜20ミリ取の範囲ですが、個人差もあるので20ミリを越えてもすぐに異常とは判断しません。
また、正常範囲内の人でも、緑内障と同じ症状を示すことがあります。
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